【Shop Report】ベルリンで生まれた「ウォッシュサロン」のあたたかさを東京、目黒で
目黒区、学芸大学エリアに暮らす皆さんに愛されるコインランドリー「フレディ レック・ウォッシュサロン トーキョー」。クリーニングとカフェもひとつになった店内では、洗濯を中心に人の輪が広がります。 「私の町にも欲しい!」と思ってしまう、このコインランドリーの世界観はどんなふうに作られてきたのか。その秘密を店長の西川さんに伺いました。
ノスタルジー
フレディ レック・ウォッシュサロン トーキョーでまず目に飛び込んで来るのはアンティーク風のシャンデリア。レトロな壁紙に、ずらりと並んだ鮮やかなブルーのランドリーマシンが映えます。隣のエリアには、中心に置かれた大きなテーブルを、クリーニングとカフェのカウンターが囲みます。
大きな窓から入る光があたたかく、どこか懐かしいような雰囲気が漂います。
西川さん:フレディさんのおばあちゃんは旧東ドイツの出身なんです。フレディさんがベルリンにウォッシュサロンの1号店を開くときに、彼にとっての「 落ち着く場所」がおばあちゃんの家でしたので、壁紙などのインテリアも旧東ドイツをイメージしたものが使われました。
「フレディさん」とは、もちろんベルリンのフレディ レック・ウォッシュサロンのオーナーその人。トーキョー店のデザインにもコンセプトにも、フレディさんの想いが受け継がれています。
洗濯物と街をキレイにする
フレディさんは若い頃に演劇を学び、自分を表現したい、という想いを常に持っていたといいます。そんなフレディさんが2008年にベルリン北部にある、運河に囲まれたモアビットという町にオープンしたのがフレディ レック・ウォッシュサロンです。
ドイツでは日本よりも、もっとコインランドリーが身近にあり、生活に馴染んでいました。ところが洗濯物をきれいにする場所であるはずのコインランドリーがきれいじゃない。フレディさんはそんな矛盾を感じて、町のひとが洗濯をしながらくつろぎ、交流できるウォッシュサロンをオープンしました。
西川さん:フレディさんは本当に愛情に満ちた人で、いつも人に喜んでほしい、と思っているような方なんです。「前向きなココロとライ フスタイルをランドリーシーンから」それがフレディさんのモットーであり、追い続けている夢なんです。残念ながら僕はまだ直接お会いできていないのですが、オンラインでよくフレディさんのお話をきき、感銘を受けています。
人が集うサロン
ウォッシュサロン、という言葉には” 単に洗濯をする場ではなく、ランドリーの時間を、もっとハッピーなものにしたい。”というフレディさんの思いが込められているといいます。
西川さん:「洗濯は面倒なこと」と思われがちなのですが、“ウォッシュサロン“では、人との交流であったり、居心地の良さを生み出すことで、洗濯を豊かな時間、楽しいこと、と感じていただけたら良いな、と思っています。
自宅で洗濯するまで楽しく
フレディ レックブランドの洗濯アイテムを選ぶのも、“ウォッシュサロン“の楽しみ方のひとつ。自宅でも楽しく洗濯できるアイテムが揃います。環境に優しいもの、衣類を長持ちさせるためのものなどしっかりと機能性を重視したものから、好みの香りが選べる柔軟剤や、かわいいミニトートまで、手にとって選ぶことができ、「何を洗濯しよう」と考えるとワクワクします。
西川さん:プロダクトはフレディさんのコンセプトを重視しつつ、日本で企画しています。例えばこの毛玉取りブラシも日本が発祥のもの。一方、この「ガルザイフェ」という石鹸はドイツで昔から使われていたもので、衣類の汚れをしっかり落としてくれるんです。
西川 真登さん
フレディ レック・ウォッシュサロン トーキョー店長。
祖父、父と3世代続いてクリーニングに携わり、自身も大手クリーニング工場に就職。国家資格のクリーニング師も取得した。クリーニングだけでなくカフェやコインランドリーが併設して、洗濯を中心にコミュニティを作るようなフレディ レック・ウォッ シュサロンのコンセプトに感銘を受けて、トーキョー店のアルバイトとしてジョイン。その後店長に。
「クリーニングに従事しているときは、お客さまの喜ぶ顔を想像しながら作業をしていました。一生懸命シミ抜きをしてきれいにしてお返しができるとすごく嬉しい。「きれいにする喜び」ということをお客さまと共有できるこのお店を知ったときに、ぜひその中で働きたい、と思いました」